女性コンサルタントの頭ん中

業務コンサル会社に勤めて3年目 日々考えたことを書いてく

おすすめのビジネス本5選、と「ビジネス本読んでも意味が無い」とか言っちゃう人へ

「ビジネス本読んでもなんの役にも立たないから私は読まない」

こういうことを言う人って結構います。

私自身はビジネス本たくさん読みますし、意味が無いと思ったことはありません。

だから個人的にはこういう意見を聞くとちょっと戦いたくなります。

「私はこういう本を読んでこういう風に役に立ったよ」とか実例出して反論していた時期もありました。

まぁ、大抵は響かない。しかも、自分で「ビジネス本は役に立たない」と思っているだけならまだしも、ビジネス本読んでる人に対して、さながら「まだビジネス本で消耗してるの?」とでも言いたいかのような態度を取ってくる人もいます。

(関係ないけど、この~消耗してるの?ってフレーズはすごくキャッチー)

今はこういう人に出会ったときには特に反論しないようにしています。

なぜなら、そういう人はやっぱり、ビジネス本は読まない方がいいと思うからです。

 

ビジネス本の読み方

ビジネス本っていうのは大抵だれかの経験により導きだされた、一つのDo's and Don'tsの形が言語化されたものです。まずその性質を理解するとこから始まると思うんです。

何を言ってるかというと、本に書いてあることはあくまで一つの方法論であって、現実はもちろん状況によって異なる。当たり前なんですけど。そして文章は文章であって、魔法ではないので、読んだらそれだけで筆者と同じような経験ができる、なんてことはありません。

なので、本当にビジネス本を役立てようと思うなら、①文章にこめられた筆者なりの方法論を読み解いて、②どうやったら自分の状況に活かせるのか?自分の頭で考え、③実際にビジネスの場で試してみる、というステップを意識的に実践しなきゃいけないと思うんです。

「ビジネス本になんか意味が無い」って言ってる人は二通りだと思っていて。

・なんとなく知識を仕入れたい、なんか役に立ちそう、みたいな感じで読んでる人(魔法を期待してる人)

・大体の本は読みつくしたor今の経験が充実しすぎていて本を読んでる暇がない人

圧倒的に前者が多いと思います。

世の中のいろんなすごい人のナレッジや経験を、その人を知らずして得られるなんて、やっぱりビジネス本っていいものだな、と思うんですけど、魔法を期待する人に薦めてもがっかりするだけだと思い至った次第です。

 

コンサル基礎力をつけるのにおすすめのビジネス本

私自身は、特にコンサルに転職してすぐ、足りないスキルや経験を補填するために、藁にもすがる思いでビジネス本を読み漁りました。

その時は即効性がある、スキル重視の本を主に読みました。それこそ、必死。自分が入ったコンサルティングという世界を説明してくれるような、辞書のような説明書のような本を探していました。

辛い時期を乗り越え、なんとか大体のことは一人でできるようになってからは、すごい人の経験を追体験したり、より抽象的な考え方の言語化にせまる系の本を読むようになりました。やっぱり、そのときに必要としているものに合致する本を読みたくなりますし、逆にそれ以外の本は無理して読もうとしても読めないものです。

その中で特に私に行動レベルで影響を与えた本が何冊かあります。

 

ロジカル・プレゼンテーション―自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」

ロジカル・プレゼンテーション―自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」

 

 まずこれ。

論理的思考、ってなにそれおいしいの?状態だった私に、論理的とはなにか、私の今の思考の論理性の欠如はどのあたりにあるのか、を手取り足取り教えてくれた本です。

この本が無かったら「論理」という言葉を理解できなかった。ヘレンケラーが水を認識したときのような…(大袈裟)とにかく、タイトルはプレゼンテーションとなってますが、論理的思考の何たるかを教えてくれました。

 

 

論点思考

論点思考

 

これまた初期に読んで感銘を受けた本。「論点」という言葉はこの仕事をやってるとよく出てくる言葉で、でも、何なのか説明されても捉えどころがなくて、私にとってはすごく理解しづらかった。実例も交えてすごく丁寧に言語化されている本だと思います。

 

 まさに本のタイトルそのまま。笑 私は人前に出てプレゼンしたり、前面に出て話をするのが苦手です。失敗したらどうしよう、間違ったこと言っちゃったらどうしよう、そんな気持ちが出すぎて、自信が無いように聞こえてしまったり、内容が飛んでしまったりします。一度お客様とのキックオフでプレゼン内容がすべて飛んで、15分間くらい、意味が無いことを話し続けてしまったことがあります。(悪夢)そんな傷心な時に読んだのがこれです。この本から得たノウハウはいまだに実践しています。

 

自分のアタマで考えよう

自分のアタマで考えよう

 

 言わずと知れたちきりんさんの著書。コンサルになった当初は本当に、自分の頭を使う、という作業に慣れていなかったように思います。すごく実践的に頭の使い方を教えてくれる本です。まず、世の中を見るときに頭を使っていなかったんだな、と気付かされることから始まりました。そりゃ仕事でもイマイチなわけだ。

この本を読んですぐにデータ分析をする仕事があったのですが、この本を読んで意味のあるデータの見せ方を考えていなかったら、もっと苦戦していたと思います。

 

番外編:ストーリーとしてすばらしい本

 最近読んだ本になるので基礎力とは違うんですが、この本がすごく面白かったので備忘録代わりに記しておきます。iモードの開発ストーリー。何が面白いって失敗経験やその状況を打破するための苦労が生生しく記されている。そしてまぁ、成功ストーリーなので気持ちいい、という部分もあります。笑

マッキンゼーコンサルタントが結構激しくdisられているので、まがりなりともコンサルという職業に身を置くものとしては心苦しい点もあるんですけど。責任を持てる立場のプロパーと、持てない立場のコンサルの間での役割のジレンマや、新規事業開発では市場の声が正解であって、その声を正しく捉えることがいかに難しいか気付かされます。

iモード事件 (角川文庫)

iモード事件 (角川文庫)

 

 

職を変えたりライフステージが変わったらまた興味がある本というのは変わっていくのだと思います。そのたびに良書との出会いがあり、たくさんの気付きがある。

そういう繰り返しを大事にしたいと思います。