1日一人で働いたら辛いし飽きた。チーム力の果てしない可能性について考える
1日一人で働いたら辛すぎた
うちの会社はチームを組んでプロジェクトに入るのがデフォルトで、今は4人のチームで動いてます。(最近一人増えました!)
今日は訳あって、皆別々の場所で打ち合わせがあり、一人作業デーだった私はカフェで自由にお仕事することになりました。
「いいよね、シンクラ使ってるからどこでも仕事できるし、こういう自由なところがうちの会社のいいとこだ♪」とか思い意気揚々と近くのカフェで仕事し始めたのですが。
開始1時間
飽きた。
進まない。
おかしい。いつもならコレぐらいの資料、それほど躓かずに仕上げられるのに。パワポ10ページぐらいの資料の余白が一向に埋まらない。
うーん、環境が悪いのかなぁ。カフェでちょっと騒がしいし。…いや、今は本社勤務だから周りも結構騒がしい。
なにより、いつもより仕事が難しく感じる。
お昼食べても、気持ち切り替えても、一向に状況は変わらず。
そこで気付いたのでした。
「あー、チームの力を使えないから難しいのか」と。
一人の限界、チームの威力
そういえば、うちの会社はチームデリバリーを凄く大事にする会社なんですが、この会社に入って2年ほどは、「チームメンバーの力を使う」なんて考え、私には無かったことを思い出しました。
結構自分ひとりで抱え込み、悩むタイプの私は、「一人でやりきらなきゃ、できるって思ってもらわなきゃ」という思いが強かったです。
だから、誰かがアドバイスをくれても、相手が言うことになかなか納得できなかったし、「まだできる」と言って、フォローに入ってもらうことを嫌がったりしていました。
チームなんて個人の不出来からの逃げだ
と、口にしないまでも、どこかで思っていたんだと思います。
もっと言うと、
相手が自分よりもいい視点を持っている、ということを認めてしまったら、自分が出来ないことを認めてしまうような気がして。
そんな自尊心、どうでもいいのに。
今ならそう思えるけど、その当時は自分の価値を主張したくていっぱいいっぱいだったんですよね・・・。
それが変わったのは、前のエントリでも触れた鬱になりかけた業務改革プロジェクトの後に入ったプロジェクトで、ある上司に出会ってからでした。
彼は会社の誰よりもベストプロジェクト賞を多く取ったPMでした。
ベストプロジェクト賞は1年に1回社内で選ばれるんですが、ビジネスインパクトだけではなく、お客様やチーム内の関係性の良し悪しもあわせて評価されます。
大変名誉な賞です。
そのPMはそれを何度も受賞している。しかも私のように心折られたメンバーを何人も復活させて伸ばしている人。
一体どんなスーパーマンだ。と思っていたんですが。
一緒に仕事してまずびっくりしたのは、自分自身は驚くほど仕事をしないこと。笑
メンバーに仕事を振りまくる。
でも、必ず言うんです。「大丈夫、失敗しても俺がなんとかする。というか、大体のことはなんとかなる。」
しかも言うだけじゃなくて、本当に実行しちゃう。
メンバーが仕事終わるまで根気強く付き合う。それこそ、深夜3時にレビューしてください、と言っても応えてくれるくらい。
きっと自分がやったほうが早く終わるし質も高いのに。
そんな彼に、なぜそこまでチームデリバリーにこだわるのか聞いたことがありました。
「メンバーが成長してくれるのが楽しい。それに、みんなで作った方が最終的にはいいものができると信じてるから」
とのことで。
泣いた。
メンバーが考えて、自立して、お互いに力を出し合って作りあげていくプロセスが持つ威力を、この人は本気で信じているんだな、と思ったのと同時に、この人は同じように、こんなダメダメだった私も、チームの一員として価値を認めてくれてるんだな、と感じられて。
私もチームの力を信じてみたい
チームメンバーの居場所を作れる人になりたい
そう思ったのでした。
それから半年くらい経ちましたが、「チームの力を使えていないから大変なんだ」と逆に思えるくらいには、チームデリバリーが板についてきたようです。
彼の偉大さには全く及びませんが。
今は
「うーーー。ココとココはいい案が出ない。これについてはシステム移行に詳しいPMに聞いてみよう」
「んーーーーあの子の資料参考にすると、この表現はもう少し具体化したほうがいいな」
という感じで、ほぼ無意識に自分の限界を見極めて、他の人の力を借りる動きができるようになりました。
とはいえ、勘違いしちゃいけないこと
上手くチームの力を使えるようになると、一人では出来ないパフォーマンスができるようになりますが、勘違いしちゃいけないことがあります。
それは、人に頼り切ってしまうこと。
チーム力の前提は、一人ひとりが精一杯の力を発揮していること、だと思います。
願わくば、その人ならではの強みが活かされている状態であるべきです。
たまに、勘違いしている人がいて、チームなんだから助けてもらえる、と自分の足りない部分を補う努力を単純に怠る方向に動いてしまうことがあります。
足りないところを補完しあうのはいいけれど、マイナスをなんとかゼロに引き上げる関係性より、よりいいものを生み出すプラスの方向に力を発揮できるチームでいたいですよね。
この前のリオ五輪予選のU-23のチームは正にそんな感じのチームが出来あがってたなぁ、と感じます。一人ひとりが活躍した結果、チームとして過去最高の結果を残す、なんて、いいものを見た。
明日は皆と働ける。いいチームメンバーに恵まれて幸せだ。