女性コンサルタントの頭ん中

業務コンサル会社に勤めて3年目 日々考えたことを書いてく

後藤真希の新加入を思い出すー変化の必然性と安定の幻想

今週のお題「印象に残っている新人」

このお題で真っ先に思い浮かんだのは、会社の後輩でもなく、部活の新人でもなく、モーニング娘。に加入した頃の後藤真希でした。

2000年頃ですからもう15年

以上前になるんですね…懐かしい。なぜ今更思い出したのかはわかりません。

ともかく、ASAYAN視聴者としては、同番組から生まれたモーニング娘。に課せられる様々な試練を、番組を通して観てきたわけですが、殊更後藤真希の加入は印象的でした。

13歳とは思えない大人っぽいルックスと抜群の存在感。

ああ、華があるってこういうことか、と思ったのを覚えています。

それこそ、1人でグループの運命を変えてしまうような雰囲気がありました。

実際、彼女の加入を機に、LOVEマシーンやら恋愛レボリューション21やら、まさしくモーニング娘。の黄金期に入っていくわけなので、本当にグループを国民的人気アイドルに押し上げたと言っても過言ではないかもしれません。

 

変化が起こることの怖さと安定の幻想

ただ、彼女の新加入が印象に残っているのは、彼女自身の存在感故以上に、その周囲の心境が如何なるものだったのか、そこには強烈な葛藤や焦燥感があったんじゃないかと、想像するからでもあります。

その頃センターを務めていた安倍なつみや、初期メンバーの飯田圭織はどんな気持ちで彼女を迎え入れたんだろう、と。

私だったら、きっと、すごく怖いと思う。

今まで努力してグループ内の立ち位置を一生懸命作り上げて、やっとお客さんに見てもらえるようになった、グループとしての形が見えてきた中で、ぽんっと一気にバランスが崩れる存在が放り込まれる。

センター奪われてしまうかもしれない。お客さんの目が離れてしまうかもしれない。

それまでもモーニング娘。はCD5万枚売れ、とか、そういうグループで乗り越える試練はいくつか経験してましたが、一人一人の「変化」に対する耐性を試すような新人加入に、既存メンバーに感情移入して危機感を覚えたのは新鮮でした。

その時、まだ中学生くらいだったかもしれませんが、どんなに守ったって、変わらないって保証されているものなんてないんだ、と思ったのを覚えています。

つんくさんが敢えてそうやってモーニング娘。に常に変化を与えることによって、グループが進化し続けられるように仕向けていたのだということも、今となっては理解できます。

 

特に芸能界のような移り変わりの激しいビジネスの中で、よっぽど定着していない限り、「変わらない」ということは、現状維持よりは後退に近くて、怖くても変化と向き合って新しい価値を提供し続けることだけが、前進と言えるんだろうと。

 

仕事も同じかな、と最近思うのです。

個人主義の時代、安定した職業について、定年まで働いて、年金をもらって、という何十年間にわたって培われてきた、「変わらないことが安定であり、普通である、という常識」が変わってきていると。

矛盾か皮肉か、変われないことで競争力を失い、安定を提供できなくなっている日本の企業は増えています。

芸能界ほどではないにしろ、変化と少しずつ向き合って、最善を自ら選ぶことが必要なのかもしれない。例え怖くても。

今が続く保証なんて、あるようでないのだから。