女性コンサルタントの頭ん中

業務コンサル会社に勤めて3年目 日々考えたことを書いてく

【趣味】朝井リョウの思考が秀逸な件について。どうしても語っておきたい彼の魅力

朝井リョウにはまっています

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と言っても、彼は別にアイドルではないので、はまっている、という表現は適切ではないのかも。(顔ファンでは無いです 笑)

去年から始まったオールナイトニッポン0を初回からずっと聴いています。部外者でありパトロンです。

何が良いって、ものすごく斜に構えたモノの見方と、そこから見る世界を表現する言葉の選び方が秀逸だな、と思うのです。

私は色々なことをすぐに忘れてしまうので、「こういうことあったよねー」と言われても、「え?そうだっけ?」と言ってしまうタイプの人なのですが、朝井リョウの言葉はなぜか心に残って離れない。

たとえばこんな↓ (細かい言い回しは間違っていると思いますがご容赦を)

 

「情報解禁という言葉が嫌い、なぜなら自分の情報を解禁したところで世界は一ミリも変わらないから」

aikoは「aikoが歌っている姿」をみることはないんだ、と思ったらかわいそうになった」

「桃は悪くないんですよ」

「誕生会に来てる人を見て、この人たちは葬式にもくるだろうか、と考える」

「50人の会場のコンサートなら、私は1/50の責任を担ってる。考えると怖くなっちゃって」

「ヒーローの視点では書けない、ヒーローの周りからみたヒーローを語ることしかできない」

「(舞台上で活躍する人を見て)自分にもそういう選択肢があったのかと思うと胸が苦しくなるから舞台が見れない」

 

こんな風に考えたことなんてなかった、と思うものもあれば、分かるーと共感するものもある。どれも言葉やリズムが綺麗で大事にしたい言葉たちです。

 

敏感でネガティブで気にしいだけどプライドもある

彼の斜に構えた姿勢は基本、「自分の価値なんてたかが知れてる」という現実路線というか卑屈さと、とはいえ特別な誰かに憧れる(特別である自分になりたかった)願望の真ん中にストンと落ちているような気がします。

どれだけ深く沈みこむかは別として、自意識と自己否定感の狭間に落ちちゃう人って結構いて、朝井リョウのものの見方に共感できる人は多いんじゃないかなと思います。

彼の場合は深く沈みこみすぎていてかつ表現も秀逸なので、一見共感されない極端な意見だけど、私も共感できると思うことが多い。

たとえば、歌手の人の舞台などを見て、「自分はなぜこの人のようにならなかったんだろう、と考えると胸が苦しくなる」って凄く分かります。

小学校からテニスをやってたけどプロの試合を見るのは苦しかった。

「何で自分はこうじゃないんだろう」

って考えちゃうんですよね。

特別な存在でありたいんだけど、結局普通の人間である自分が悲しくて

嫉妬しても仕方ないところに嫉妬の感情を抱いてしまうような。

 

他の人が考えていることを基本ネガティブに推測する、というところも良い。

誕生日とお葬式の話もそうで。つまるところ、一生付き合いを続けていく気があるのか、そうじゃないとしたらその関係って意味あるんだろうか、とか、誕生会を開いて人に来てもらうほど自分の誕生日に価値があるって思ってるってどうなの、とか思っちゃったりするあたりも。

 

私は小学校、中学校の頃は軽いいじめに遭っていたので、常に他の人が私の悪口を言ってるんじゃないか、と怯える傾向にあって。

今でも人の発言をネガティブな方向に捉える癖があります。

本当にそこまでネガティブな意味合いを持って言っている人なんていないでしょ!と思うくらいを想像しておけば、大概ショックを受けずに済むものです。

彼のものの見方に、共感したり、心打たれたり、気付かされたりする時間が楽しくていつもラジオを聴いています。

ただ朝井リョウは早稲田出身、ダンス部、バレー部だったりでリア充のイメージがあるのに、彼のネガティブな思考はどこから生まれたんだろう、という疑問はありますが…。笑

 

ところで

桐島、部活やめるってよ」を文字った言葉、一度は使ったことがある人も多いのでは。

それだけ印象に残るタイトルって実はものすごく貴重で。

隠れ流行語大賞的なやつどっかのタイミングで取ってもよかったんじゃないかと思ってます。

その場合ユーキャンの壁がぐるんっと回って朝井リョウが出て行かなきゃいけないわけですけど、「「誰だよ」と思われてるに決まっている」って思いでいっぱいになるのかな。

 

あ、これだけ書いておいて、朝井リョウの本まだ一冊も読んでなかった。

作品より作者先行という。